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Interview vol.3
草野敏臣×竹下雄真

ただ長生きするのではなく、
健康で長生きすることこそ、
幸福な日々を過ごす基盤ではないでしょうか。

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草野敏臣(くさの・としおみ):1975年長崎大学医学部卒業。国立がんセンター外科レジデント、国立長崎中央病院外科医長、琉球大学医学部第一外科助教授、米国カルフォルニア大学サンフランシスコ校外科客員教授を経て、2011年東京ミッドタウンクリニック理事長に就任。
豊かな人生を過ごすために、最も大切なのが健康だと誰もが認識しています。ただ長生きするのではなく、健康で長生きすることこそ、幸福な日々を過ごす基盤ではないでしょうか。そのためには、『医療』だけでなく、運動を効果的に取り入れた『医療+運動』の取り組みが欠かせないといわれています。今回は、東京ミッドタウンクリニック理事長、医師 草野敏臣氏と語り合う。

草野敏臣先生(以下:草野)
いつまでも健康で健やかな生活を送るために、細やかな検査をするのが『人間ドック』です。癌や脳卒中といった、毎日の生活では自覚症状が極めて少ない病気を初期の段階で認識し、軽傷のうちに治療するのが主な目的です。また、そうした大病ではなくとも、日々の食事や運動を必要とする診断を下す場合も多々あります。その場合、心臓病など、他の疾患を考慮しながら行うことが大切で、そのためには、プロのアドバイスが必要になります。

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竹下雄真(以下:竹下)
『人間ドック』で異常が見つかり、フィットネスで健康維持をしたいと望まれる方がとても多いですね。しかし、健康診断の結果、健康のために運動することが大切だと分かっていても、「どういう運動が必要なのか」、「何に注意しながら、運動しなくてはいけないか」など、そこまで指導してくれる医師は、現状では、とても少ない。できればそれは、医療のプロフェッショナルである医師と、フィットネスのプロフェッショナルとが、相談しながら、適切なケアをすることが必要なのではないかと感じます。実は、海外では、こうした『メディカル&フィットネス』の考え方がすでに浸透し、主治医の認識のもとで、効率的で確実なフィットネスに取り組んでいます。

草野:
まさに、予防医学の実践ですね。我々、医師も病気になってから治すだけではなく、「病気になりにくい身体をつくり、維持する」アドバイスを行うことも大きな役割だと思っています。 『健康で長生きすること』。世界に誇る長寿国、日本ですが、健康に快適に長生きすることが、真の長寿のあり方です。そのために『人間ドック』で検査を行い、留意点を知り、医師とフィットネスとの話し合いで決められた日々のワークアウトを行ことは長い目で見ても大きな成果を産み出します。

竹下:
そうですね。フィットネスでは、必ずトレーニングする前にカウンセリングを行います。その際に、医師から提示された身体状況が付与されると、より確実な成果があげられますし、安心して、高い目標数値にトライすることができますね。

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草野:
おっしゃられる通り、やはり、健康年齢を高めるためには、メディカルとフィットネスの両方から、自らの状態を知って鍛えることが肝心ですね。 また、『人間ドック』というと、40歳以上から受け始めるイメージがありますが、若い人にも必要だと最近とても感じています。特に、婦人病における低年齢化が進んでいます。自覚症状がほとんど無いため、病状が発覚してからの処置では、治療に時間を要する場合も多々あります。今回、20代前半の伊藤沙月選手が『人間ドック』を受けたことも、選手としても、若年層で自分の身体を知っていくことからみても、有意義なことだったと思います。娘さんやお孫さんにも、早い段階での『人間ドック』をおすすめします。

竹下:
医療やフィットネスへの取り組み方は、世界中で日々進化していますね。私たちは、人間の身体も、生活環境も、ひとりひとり違うという考え方から、よりパーソナルなフィットネス環境を提供しています。これはまさに医療に通じることではないでしょうか。今後さらなる『メディカル&フィットネス』を充実し、健康に長く生きる環境に貢献したいと考えています。

草野:
自分の身体を知る人、サポートしてくれる人が、『メディカル』側と『フィットネス』側にいること。これは人生を生きる上で非常に心強いことだと思います。より良く生きるために、今日がある。人々の幸せな日々の向上に、これからも取り組んでいきたいと思います。

東京ミッドタウンクリニック

Location: 東京ミッドタウンクリニックAugust 2012
Photo: Takeshi IjimaEditor: Takako Noma